マグネシウム不足のサインと多く含む食品|不足しやすい人の特徴を薬剤師が解説
「最近よく足がつる」「なんとなく疲れがとれない」「寝つきがいまひとつ」——こんな不調を調べるうちに、「マグネシウム不足かもしれない」にたどり着いた方もいるかもしれません。
マグネシウムは、鉄やカリウムと同じように「気になるけれど、自分が足りているかどうか分かりにくい」ミネラルです。日本人の平均摂取量は、推奨量にやや届いていないことが報告されています(出典8)。だからこそ「足りているか不安」という声は、決しておおげさではありません。
ただ、先にひとつ大切なことをお伝えします。「足がつる」「疲れやすい」といった不調は、マグネシウム不足だけが原因とは限りません。これらは多くの要因が重なって起こるもので、「当てはまる=マグネシウム不足の確定」ではないのです。この記事では、そこを正直に線引きしたうえで、食事からマグネシウムを補う具体策をお伝えします。
この記事は、薬剤師が公的な情報をもとに解説します。サプリに飛びつく前に、まず食事と生活からできることを、今日の一歩まで具体的に紹介します。
この記事で分かること
- マグネシウム不足のサインとして知られていること(と、その読み方)
- マグネシウムを多く含む食品と、1食でとれる量の目安
- 不足しやすい人の特徴と、サプリ・薬を使う方が注意したい点
マグネシウム不足のサインとして知られていること
まずは、多くの方が一番気になる「不足のサイン」から見ていきましょう。ただし、ここはとても誤解されやすいところなので、丁寧に整理します。
よく挙げられる不足のサイン
国立健康・栄養研究所が翻訳・監訳して公開している海外の公的情報(eJIM)では、マグネシウム不足の徴候について、こう説明されています。不足の初期には、はっきりした症状が出にくいこと。そして不足が進むと、食欲不振・吐き気・嘔吐・倦怠感・脱力感といった症状が現れることがある、とされています(出典2)。さらに重度になると、しびれやチクチク感、筋肉のけいれん、不整脈なども挙げられています(出典2)。
また、厚生労働省 e-ヘルスネットでは、マグネシウムの不足が、骨粗鬆症・不整脈・虚血性心疾患・高血圧・メタボリックシンドローム・2型糖尿病などと「関連が報告されている」と紹介されています(出典1)。
「当てはまる=マグネシウム不足」ではありません
ここで立ち止まりたいのが、症状の「読み方」です。
たとえば「足がつる(こむら返り)」。マグネシウムは筋肉の収縮に関わるミネラルですが(出典1)、足がつる背景には、脱水・冷え・使いすぎ・服用している薬・ほかのミネラルのバランスなど、さまざまな要因が考えられます。マグネシウム不足は数ある要因の一つにすぎず、「足がつる=マグネシウム不足」と決めつけることはできません。
先ほどのeJIMの情報も、「不足の初期は症状が出にくい」「徴候」という慎重な表現にとどめています(出典2)。つまり、上に挙げた症状に当てはまるからといって、それだけでマグネシウム不足と確定できるわけではないのです。
薬剤師の視点
「足がつるのはマグネシウム不足では?」というご相談は、薬局でもよくいただきます。マグネシウムは確かに一因として挙げられますが、原因は一つとは限りません。サプリに飛びつく前に、まずは水分のとり方や食事を見直すことから始めるのが、遠回りなようで確実です。
慢性的な不足が続くと
慢性的にマグネシウムが不足した状態が長く続くと、前述のように生活習慣病との関連が報告されています(出典1)。ただし、これは「関連が報告されている」という段階の話で、「マグネシウム不足が直接これらの病気を引き起こす」と断定されているわけではありません。過度に不安をあおる情報には注意しつつ、「不足しないように、ふだんの食事で意識しておく」くらいの受け止め方がちょうどよいでしょう。
こうした「自分が足りているか分かりにくい」点は、ほかのミネラルにも共通します。なかでも見落とされやすい鉄については、鉄分不足のサインとは?気づきにくい症状と食事で補うコツで整理しています。あわせてどうぞ。
そもそもマグネシウムは体内で何をしている?
「マグネシウムの効果は?」と気になる方も多いはずです。ここでは、特定の不調に「効く」という話ではなく、体の中でどんな働きを担っているかを見ていきましょう。働きを知ると、なぜ不足しないほうがよいのかが腑に落ちます。
300種類以上の酵素を助ける
マグネシウムは、体内で300種類以上の酵素の働きを助けるミネラルです(出典1)。酵素とは、体内のさまざまな化学反応をスムーズに進めるためのタンパク質のこと。マグネシウムはその反応を後押しする、いわば「縁の下の力持ち」のような役割を担っています。
骨や歯の構成成分でもある
マグネシウムは、体内に約25g存在し、そのうち50〜60%は骨や歯に含まれ、残りは筋肉や脳・神経などに存在するとされています(出典1)。骨というとカルシウムを思い浮かべますが、マグネシウムもカルシウムと密接に関わりながら、骨の健康を支えています(出典3)。カルシウムとマグネシウムは、いわばペアで働くミネラルです。
神経や筋肉の働きに関わる
マグネシウムは、筋肉の収縮や神経の情報伝達、体温や血圧の調整などにも関わっているとされています(出典1)。先ほどの「足がつる」話とつながる部分ですが、ここで改めて強調しておきます。マグネシウムが筋肉の働きに「関わっている」ことと、「マグネシウムをとれば足がつらなくなる」ことは別の話です。あくまで体内での生理的な役割として理解しておきましょう。
マグネシウムを多く含む食品――何を食べればよいか
ここからは実践編です。マグネシウムは、種実類・豆類・藻類・未精製の穀類・野菜類など、植物性の食品に広く含まれているのが特徴です(出典1)。特別な食材を探す必要はなく、身近なものでコツコツ補えます。

種実類・ナッツ
ナッツ類はマグネシウムが豊富な食品の代表格です。
- アーモンド(いり・無塩):310mg/100g(出典4)
- カシューナッツ(フライ・味付け):240mg/100g(出典4)
ナッツを100g食べるのは大変ですが、間食でひとつかみ(約25g)なら、アーモンドで70mg前後を無理なく補えます。
海藻(※乾燥重量に注意)
海藻もマグネシウムが多い食品ですが、ここは数字の見方に注意が必要です。成分表の値は「乾燥した状態100gあたり」で示されているため、そのままだと実際に食べる量とかけ離れて見えてしまいます。
- ほしひじき(乾):640mg/100g(出典4)
- 乾燥わかめ(素干し):100gあたりの値は大きいものの、1食で使う乾燥量はごくわずか
実生活では、ひじきは1食で乾物8gほど(戻して使う量)。これで約51mgの計算です。乾燥わかめなら1食で2g程度なので、数十mgといったところ。「100gあたり640mg」という数字を単独で見ると多く感じますが、1食分に直すと現実的な量になる——この感覚を持っておくと、情報に振り回されずにすみます。
大豆・豆類
大豆製品は、和食に取り入れやすいマグネシウム源です。
- 糸引き納豆:100mg/100g(出典4)
- 木綿豆腐:57mg/100g(出典4)
納豆1パック(約40〜50g)で40〜50mgほど。冷奴や納豆を1品足すだけで、しっかり上乗せできます。
未精製の穀類・その他
意外と見落とされがちなのが、毎日の主食です。
- 玄米ごはん:49mg/100g(出典4)
- そば(ゆで):27mg/100g(出典4)
- ほうれんそう(生):69mg/100g(出典4)
ここで知っておきたいのが、精製の過程でミネラルが失われるという点です。マグネシウムは未精製の穀類に多く含まれるため、白米よりも玄米のほうが多く含みます(出典4)。「白米を玄米や雑穀ごはんに寄せる」「白いパンを全粒のものにする」といった選び方だけでも、底上げにつながります。
玄米・大豆・海藻といった食品は、マグネシウムと食物繊維の両方が豊富という共通点があります。食物繊維の1日の目安と増やし方は食物繊維は1日どれくらい?20gに近づける現実的な献立のコツでまとめているので、合わせて意識すると効率的です。
1食でどれくらいとれるか
ここまでの食品を、1食分の現実的な量で並べてみましょう。
| 食品 | 1食の目安量 | マグネシウム量の目安 |
|---|---|---|
| アーモンド(いり・無塩) | ひとつかみ 約25g | 約70mg |
| 糸引き納豆 | 1パック 約45g | 約45mg |
| 玄米ごはん | 茶碗1杯 約150g | 約74mg |
| 木綿豆腐 | 約150g(1/2丁) | 約86mg |
| ほしひじき(乾) | 乾物 約8g | 約51mg |
| ほうれんそう(生) | 小鉢 約70g | 約48mg |
※可食部100gあたりの値(出典4)をもとに、1食分の目安量で換算した参考値です。調理方法や品種で前後します。海藻は乾燥重量からの換算値です。
こうして見ると、「未精製の主食+ナッツ+大豆・海藻」を意識するだけで、1食でもまとまった量を補えることが分かります。
マグネシウムが不足しやすい人の特徴
「自分は不足しやすい側だろうか」——気になる方のために、公的情報をもとに整理します。
国立健康・栄養研究所が紹介する海外の公的情報(eJIM)では、マグネシウム不足のリスクが高い人として、次のような例が挙げられています(出典2)。
- 消化器系の病気がある人(クローン病やセリアック病など。吸収が落ちたり、失われやすくなったりするため)
- 2型糖尿病の人
- 多量の飲酒を続けている人
- 高齢の方(加齢で吸収が下がり、尿への排泄が増えやすく、食事量も減りやすいため)
食生活が偏りがちな人
前述のとおり、マグネシウムは植物性食品に広く含まれます(出典1)。裏を返すと、加工食品や外食が中心で、精製された食品(白米・白いパンなど)に偏ったり、極端なダイエットで食事量そのものが少なかったりすると、不足しやすくなると考えられます。日本人の平均摂取量が推奨量にやや届いていないこと(出典8)も、この背景とつながります。
お酒をよく飲む人
多量の飲酒は、eJIMでも不足のリスク要因として挙げられています(出典2)。お酒の量が多い自覚がある方は、つまみにナッツや枝豆、冷奴などを選ぶと、マグネシウム源を兼ねられて一石二鳥です。
高齢の方
加齢にともない、マグネシウムは吸収が下がり、尿への排泄が増えやすいとされています(出典2)。食事量も減りがちな時期なので、「未精製の主食・大豆製品・海藻」を少しずつ取り入れる意識が役立ちます。
薬剤師の視点
もう一つ、薬を使っている方に知っておいてほしい点があります。利尿薬を使っている方は、マグネシウムが尿に出やすい場合があることが指摘されています。また、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬=PPIなど)を長く飲んでいる方では、マグネシウムが下がることがあると報告されています(出典2)。とはいえ、これらは自己判断で薬をやめたり減らしたりする話ではありません。気になる方は、主治医や薬剤師に相談してください。薬とマグネシウムの関係は、後の章でもう少し詳しくお話しします。
マグネシウムを食事に足す――今日からの実践ステップ
「不足しやすいのは分かった。では、何から始めればいいの?」。ここでは、今日から無理なく試せる4つのステップを紹介します。全部を一度に変える必要はありません。できそうなものを一つ選ぶだけで十分です。
ステップ1:主食を少しだけ「未精製」に寄せる
いちばん効果がじわじわ効くのが、毎日の主食です。白米に雑穀を混ぜる、週に数回は玄米にする——それだけで、マグネシウムをはじめとするミネラルの底上げになります(出典4)。「いきなり玄米は重い」という方は、白米に雑穀をひとさじ混ぜるところから始めてみてください。
ステップ2:間食をナッツに置き換える
おやつをスナック菓子から素焼きアーモンドのひとつかみに替えるだけで、マグネシウムを手軽に足せます(FIG.1)。塩や油の少ない素焼きタイプを選ぶと、塩分のとりすぎも避けられます。
ステップ3:副菜に大豆製品・海藻を一品足す
納豆、冷奴、わかめの酢の物——和食でおなじみの一品が、そのままマグネシウム源になります(出典4)。夕食にもう一品迷ったら、これらを思い出してください。
ステップ4:コンビニ・外食でも選べる
外食やコンビニでも工夫できます。ナッツ、冷奴、海藻サラダ、そば——こうした選択肢を「あえて選ぶ」だけで、外でもマグネシウムを意識した食事になります。
完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは「次の間食をアーモンドにする」「今夜の夕食に納豆を一品足す」など、一つだけ選んでみてください。
続けるコツは、新しい習慣にしようと気負わず、いつもの食事や買い物にそっと重ねることです。「お米を買うとき雑穀も一袋」「コンビニでお菓子の前にナッツの棚を見る」——こんなふうに、すでにある行動にくっつけると忘れにくくなります。できない日があっても気にせず、また次の食事から戻せば十分です。
マグネシウムの摂りすぎ・薬との関係で注意したいこと
ここは、薬剤師としてぜひお伝えしたい章です。マグネシウムは「足りているか」だけでなく、「摂りすぎ」や「薬との関係」も知っておくと安心です。
食品からの摂りすぎは、通常まれです
まず安心していただきたいのは、ふだんの食事からマグネシウムを摂りすぎる心配は、通常ほとんどないということです。健康な人では、余分なマグネシウムは腎臓から排泄されるため、通常の食事で摂りすぎることはないとされています(出典1)。
このことは、摂取量の上限の決め方にも表れています。「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、マグネシウムに耐容上限量(これ以上は摂りすぎとされる量)が設定されていますが、これは「通常の食品以外(サプリメントや医薬品など)からの摂取」について定められたものです(出典5)。つまり、食品そのものからの摂取には上限を設けていません。国立健康・栄養研究所も、通常の食品からの摂取では耐容上限量を設定せず、サプリメントなど通常の食品以外からの摂取の上限を成人で1日350mgとしています(出典3)。
サプリ・薬で摂りすぎると下痢が起こりやすい
一方で、サプリメントや薬としてマグネシウムを摂りすぎると、下痢を起こすことがあるとされています(出典1、出典3)。これは「食品からは心配が少ないけれど、サプリや薬では摂りすぎに注意」というメリハリで覚えておくと分かりやすいでしょう。
便秘薬・胃薬に含まれる「酸化マグネシウム」
ここが薬剤師ならではの視点です。実は、便秘薬や胃薬に使われる「酸化マグネシウム」は、それ自体がマグネシウムの摂取源でもあります。
酸化マグネシウムは、医療用医薬品として、胃酸を抑える制酸剤(胃・十二指腸潰瘍や胃炎など)や、便秘症に使う緩下剤(便をやわらかくする薬)として用いられています(出典6)。市販の便秘薬や制酸剤にも、同じ成分を含む製品があります。
つまり、これらの薬を飲んでいる方がマグネシウムのサプリも併用すると、知らないうちにマグネシウムが重なることがあるのです。
腎機能が低下している方は特に注意
マグネシウムは腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している方は、排泄が追いつかず「高マグネシウム血症」を起こすことがあるとされています。国立健康・栄養研究所は、腎機能が低下している場合、高齢者や便秘症の方、長期間の酸化マグネシウム製剤の使用により、高マグネシウム血症を起こすことがあると注意を促しています(出典3)。
腎機能や利尿薬との関わりは、同じ電解質であるカリウムにも共通する注意点です。むくみとの関係でカリウムを見直したい方はむくみが気になる人の塩分・カリウム|食事でできることもあわせてご覧ください。
医療用医薬品の添付文書でも、酸化マグネシウムの重大な副作用として高マグネシウム血症が挙げられており、悪心・嘔吐・血圧低下・徐脈・脱力感・眠気などの症状、重篤な場合には呼吸抑制や意識障害、不整脈、心停止に至ることがあるとされています(出典6)。医薬品医療機器総合機構(PMDA)も、酸化マグネシウム製剤による高マグネシウム血症について注意喚起を行っており、吐き気・嘔吐・立ちくらみ・脈が遅くなる・力が入りにくい・ぼんやりするなどの初期症状が出た場合は、服用を中止して医師・薬剤師に相談するよう案内しています(出典7)。
過度に怖がる必要はありません。ただ、腎機能が低下している方・高齢の方・便秘薬を長く使っている方は、こうしたリスクがあることを知っておくと安心です。
気になる方は、自己判断せず相談を
サプリメントや便秘薬を使っている方、持病のある方は、自己判断でマグネシウムを増やしたり、薬を減らしたりしないでください。飲んでいる薬とサプリが重なっていないか、いまの使い方で問題ないかは、主治医や薬剤師が確認できます。気になるサプリや薬があれば、パッケージをスマホで撮って薬局で見せていただければ、その場でお答えできます。
マグネシウムの1日の摂取量の目安
最後に、「1日にどれくらいとればいいの?」という疑問に答えます。
成人の推奨量の目安
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、マグネシウムについて推奨量(多くの人が必要量を満たすとされる量)が設定されています(出典5)。e-ヘルスネットによると、その目安は成人男性でおよそ330〜380mg/日、成人女性でおよそ280〜290mg/日で、年齢によって幅があります(出典1)。
数字に幅があるのは、年齢によって必要量が少しずつ異なるためです。「30〜40代の働き盛りでやや多め、年齢が上がると少し下がる」といったイメージで、おおよその水準として捉えておけば十分です。
日本人は足りている?
気になる現状ですが、国民健康・栄養調査では、日本人のマグネシウム平均摂取量は、推奨量にやや届いていないことが報告されています(出典8)。「不足ぎみの人が一定数いる」というのが実情で、冒頭でお伝えした「足りているか不安」という感覚は、的外れではないわけです。
数値は覚えなくて大丈夫
とはいえ、毎食マグネシウムの量を計算する必要はありません。覚えておきたいのは、たった一つ。「未精製の主食・ナッツ・海藻・大豆を意識する」——これだけです。数字を追いかけるより、この食材の方向づけを習慣にするほうが、ずっと続けやすく、ふだんの食事から無理なく補うことにつながります。
まとめ|マグネシウムを食事でケアする3つのポイント
マグネシウムは、身近な食品で無理なく補えるミネラルです。最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- 不足のサインは知っておく。ただし「当てはまる=不足の確定」ではない——足がつる・疲れやすいなどは多くの要因が絡みます。決めつけずに受け止めましょう
- 未精製の穀類・ナッツ・海藻・大豆を意識して、食事から補う——特別な食材は不要。いつもの和食やおやつで十分に上乗せできます
- サプリや便秘薬を使う方・持病のある方は摂りすぎに注意し、気になれば相談を——食品からの摂りすぎは通常まれですが、サプリ・薬では下痢などが起こることがあります。腎機能が低下している方は特に注意し、自己判断せず主治医・薬剤師へ
完璧な食事を目指す必要はありません。できそうなものを、一つだけ選んでみてください。
- 【今日】次の間食を素焼きアーモンドのひとつかみにする——手軽にマグネシウムを足せます
- 【今日】夕食に納豆や冷奴を一品足す——和食の定番が、そのままマグネシウム源になります
- 【次に薬局へ行く日】使っているサプリや便秘薬について相談する——服用中の方は、パッケージの写真を見せるだけでOKです
一品の積み重ねが、ふだんの食事の質を少しずつ底上げしてくれます。今日の一歩から始めてみましょう。
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット(健康日本21アクション支援システム)「マグネシウム」— 体内に約25g存在し50〜60%は骨や歯に。300種類以上の酵素の働きを助ける。植物性食品に広く含まれる。健康な人では腎臓から余分なマグネシウムが排泄され、通常の食事では摂りすぎることはないが、サプリメントや薬では下痢を起こすことがある。骨粗鬆症・不整脈・高血圧・2型糖尿病などとの関連が報告されている。成人の推奨量(男性330〜380mg/女性280〜290mg程度) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-034.html
- 厚生労働省eJIM「マグネシウム[サプリメント・ビタミン・ミネラル – 一般]」(米国NIH ODS翻訳/監訳:大野智〔島根大学〕)— 不足の初期は症状が出にくい。進むと食欲不振・吐き気・嘔吐・倦怠感・脱力感、重度でしびれ・筋けいれん・不整脈など。不足リスクが高い人として消化器疾患・2型糖尿病・多量飲酒・高齢者。利尿薬、酸逆流・消化性潰瘍治療薬(PPI等)との相互作用 https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c03/13.html
- 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」「マグネシウム」— 300種類以上の酵素反応に補酵素として機能。カルシウムと密接に関与し骨の健康を維持。通常の食品からの摂取では耐容上限量を設定せず、通常の食品以外からの摂取の耐容上限量は成人350mg/日。腎機能低下・高齢者・便秘症・長期の酸化マグネシウム製剤使用で高マグネシウム血症を起こすことがある https://hfnet.nibn.go.jp/mineral/detail656/
- 文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表〔八訂〕増補2023年)— 可食部100gあたりマグネシウム量:アーモンド(いり・無塩)310mg、カシューナッツ(フライ・味付け)240mg、糸引き納豆100mg、木綿豆腐57mg、玄米ごはん(水稲めし)49mg、そば(ゆで)27mg、ほうれんそう(生)69mg、ほしひじき(乾)640mg https://fooddb.mext.go.jp/
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」— マグネシウムは推定平均必要量・推奨量を設定。耐容上限量は「通常の食品以外の食品からの摂取について定めた」(脚注) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001396865.pdf
- 酸化マグネシウム 添付文書情報(KEGG MEDICUS/日本医薬品集)— 制酸剤(胃・十二指腸潰瘍、胃炎等)・緩下剤(便秘症)として使用。重大な副作用に高マグネシウム血症(悪心・嘔吐・血圧低下・徐脈・脱力感・眠気、重篤な場合は呼吸抑制・意識障害・不整脈・心停止)。腎機能障害のある患者は高マグネシウム血症を起こすおそれ、高齢者は減量し血清マグネシウム濃度を測定 https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00052034
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「酸化マグネシウム製剤 適正使用に関するお願い ─高マグネシウム血症─」(2020年8月)— 高マグネシウム血症の初期症状(吐き気・嘔吐・立ちくらみ・脈が遅くなる・力が入りにくい・ぼんやりする等)が出たら服用を中止し医師・薬剤師に相談 https://www.pmda.go.jp/files/000235889.pdf
- 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」— 日本人のマグネシウム平均摂取量は推奨量と比べて不足ぎみの水準で推移していることが報告されている https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1-houkoku_00002.html
免責事項:本記事は薬剤師が公的機関の情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、診断・治療を目的とするものではありません。効果には個人差があり、症状・持病・服薬・妊娠授乳の状況などにより適切な対応は異なります。気になる症状がある方、治療中・妊娠授乳中の方などは、自己判断せず医師・薬剤師にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。
